購入した家具の紹介。
「新居5」の投稿で、「ヴェルナー・パントン」氏が1993年にデザインし「IKEA」で過去に販売されていた「Vilbert Chair」を購入した事を述べた。
所謂ヴィンテージ(中古)だが、現在新品を正規品で購入不可能な為、仕方が無かった。やはり建ったばかりの新居には出来るだけ新しいものを置きたいのだが‥
さて、その際にパントン氏と言えば、世界初のプラスチック一体成型により制作された「Panton Chair」が有名で、何れフリースペースに並べて置きたいと述べていたのだが。
そのPanton Chair、結局購入してしまった。普通に「vitra.」の「Panton Chair Classic」の赤か黒を購入するつもりだったのだが、何と限定品が出ているではないか。簡単に「限定」に釣られるという私らしい結果となった。
メタリックな塗装で鏡面仕上げとなった「Panton Chair Classic Chrome」(以降Chrome)。夜光処理が施された「Panton Chair Classic Glow」(以降Glow)と合わせて、限定999脚がPanton Chair50周年を記念して作られた特別カラーのPanton Chairである。
日本にも僅かして入ってきていなかったらしく運良く1脚購入出来た。因みにChromeは666脚、Glowは333脚で、Glowの方が希少と思われるが、パントン氏が鏡面に魅力を感じデザインにも情熱を注いでいたらしく、その事も含めChromeを選んだ。(画像1、2。フリースペースでVilbert Chairと撮影した写真。)
Panton Chairは、プラスチック一体成型且つカンティレバー構造を有する為に生まれた独特の美しい脚部のラインが特徴で、ミッドセンチュリーを代表するチェアとしても有名で、今尚人々を魅了する。
その存在感は、「ファビオ・ノヴェンブレ」等多くのデザイナーがオマージュしたチェアを手掛けている事からも判ると言うものだ。
その50周年アニバーサリー作品を手に入れる事が出来て非常に嬉しく思っている。(画像3、将来的には画像1、2の様にフリースペースで勉強や読書に使用するつもりだが、現状はリビングチェアが届くまでリビングで使用中。)
さて、限定カラーを入手したと言うことで少し「Do It Yourself」、つまり「DIY」について自分の意見を述べたい。
実は私自身は面倒臭がり且つ不器用なのも在るがDIYには否定的である。
趣味ならばDIY大いに結構だ。しかし、私は玄人に任せた方が圧倒的に綺麗だと思うのだ。
私の様にちょっとした歪み等も気になる者は自分で手掛けた物に納得出来る訳が無いのだ。新築の我が家に私が作った棚が有っても違和感しかない。寧ろ全体が安っぽくなるだけだ。
今回のChromeもカラーが特別なだけで、モノ自体は通常販売されているPanton Chair Classicと同等である。自分で塗装すれば似たモノは作れるかもしれない。だが絶対にこんな美しい仕上がりにはならないと断言出来る。これは時計や万年筆等の細かな品を見ているからかもしれない。
もしDIYが玄人と変わらないレベルに達したのであれば、それはその作業で金を稼ぐ事が出来ると言う事である。その場合は、それだけの努力と才能の結晶と言えるだろう。
DIYを否定的に見ているが、最終的に自分の理想を作り上げる場合はDIYに行き着くのも否定しない。
DIYを始めた者が手掛けた代物が50点の出来とするなら玄人の代物は80点と言えるだろう。どんなに玄人の仕事が丁寧でも、自身の完璧な理想とは違う点が絶対に有るのだ。100点のモノを手に入れるには金も時間も努力も惜しまず自分の理想を自分の手で形にするしかない。時計で言えば独立時計師等は、この類に含まれると思う。理想を追求しデザインも機能も仕上げも自分の思う様に作っているのだ。これこそがDIYであると言えるだろう。
Chromeのカンティレバーに対応出来る鏡面仕上げは長年の研究の成果らしい。そこに行き着くまでの弛まぬ努力があってこそ完成したのだ。モノオタクである私がブランドに、そして正規品に惹かれる理由が分かって貰えると思う。(それ故に高価になるのだが‥)