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Channel: 心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく・・
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テレビ4

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「ビートたけしのTVタックル」でアニメーション(以降アニメ)に対する規制の討論を行っていた。
「ロリコン・暴力 アニメに規制は必要か?徹底討論スペシャル」と題して規制賛成派と規制反対派が意見を言い合う番組となっていた。(取り上げられた作品やオタクの方々が、非常に極端でTV局の悪意を感じたが‥)

その内容を踏まえて、私の個人的な意見を述べてみたい。
まず先に断っておくが私は「オタク」でアニメやゲームは大好きな部類である。またロリータ・コンプレックスでは無いと思っており、小学生や園児等に性的な欲情は基本的には抱かないが、アニメのキャラクターは普通に可愛いと思える。その様な視点だと思って頂きたい。

まず、「アニメを見て犯罪を引き起こすかどうか」だが、正直「無い」とは言い切れない。人間は必ず何かしらに影響されてしまうからだ。
特に人は環境に影響されると思う。人間関係やその場所によって形成される人格に違いが生まれる筈だ。アニメも周囲からの影響のひとつである。アニメを見てアニメに影響を受けない訳が無い。
因って、もしアニメから影響を受けた所為で犯罪が起きると過程するならば何かしらの規制が必要と言えるだろう。

しかし、現実問題ではアニメの視聴に係らず犯罪が発生している。簡単に言えばアニメ以外にも影響を受ける要因が沢山有るからだろう。
「ビートたけし」が冒頭で自身が監督を務めた「座頭市」はR-15指定だと述べた。つまり映画もアニメ同様「影響を受ける」と言う事だ。実際にアメリカで「THE BASKETBALL DIARIES」と言う映画の影響を受けたと思われる学生2名に依る「コロンバイン高校銃乱射事件」が発生。「トレンチコート・マフィア」と言う言葉が今でも記憶に残っている方は多いのではないだろうか。

要するにアニメに限らず映画や漫画、更に普通のTV番組にせよ小説にせよ全てが何かしら影響を与えるに他ならない。
そしてそれらより大きい影響が私は周囲の人物からの影響だと思っている。付き合っている友人が悪友ならばその影響を受けるだろうし、虐めにあったり虐待されたり裏切られたなら心を閉ざす。

昔「アニメは見るなと言われた」とこの番組でも述べているがこれも「親からの影響」である。親の意志でアニメと言う情報を遮断した訳だ。
これが実際にその子供にとってプラスとなったかマイナスとなったかは判らないが、その後の考えに大きな影響を与えている筈だ。多分この様に育った大人が「規制賛成派」の大半を占めているのではないかと考える。
正直、この番組の規制賛成派の意見は、差別的で「アニメを見るのは幼稚」だとか「オタクは就職も出来ない」と穿った考え方になっていた様に感じた。相手の事を理解しようとしない人格形成は、親にアニメ等の視聴を許されなかったから、その影響で「同じ様に」他人に規制する人格になった様に見えてしまう。

つまり、アニメ等は須く影響を与えるが、一番大きな影響を与えるのは周囲の環境(特に身近な人物)と私は思う。

尤もアニメの表現を規制する事も多少は必要なのかもしれない。何しろ昔はアダルトアニメやゲームは無修正でしかも年齢に依る視聴制限が無かった。今では局部にモザイクが掛かり、18歳未満は視聴出来ない事となっている。これもひとつの規制である。この様に多少の規制は止むを得ないとも思うのだ。
唯、これについてはアニメだけでなくTV番組や映画、芸術等全て同じ様に線引きが必要だ。アニメだけを矛先を向ける様では意味が無い。全てのジャンルを規制出来ないなら規制すべきでは無い。
最近では、殺人や不倫を取り扱ったドラマ等が子供が視聴出来る時間に放映されているが、私はこれも規制の対象となるのではないかと思う。(まるで正義の殺人や不倫を肯定している様だ。)

アニメのみを規制するのならば番組内で言っていた通り「規制在りき」の考えでしかない。それならば私は断固反対だ。

尚、私が今プレイしている「艦隊これくしょん~艦これ~」(以降艦これ)も話題に上がったが、何故艦艇を擬人化(女性化)しているのか?と言う話も有ったが、私はこれは日本の伝統ではないかと思っている。
日本は昔からの様々な擬人化をしてきている。八百万の神々でさえ日本の擬人(擬神)化と言えるだろう。そして、自動車や艦艇等は昔から女性として扱われる事が多い。(自動車の場合、運転者が男性なら車は女性として、運転者が女なら車は男性として取り扱われる。)苦楽を共にするパートナーとして女性を連想するのかもしれない。

それにしても規制賛成派の方々は考えが古いと言うか偏っていると思った。
アニメが良く無いと感じたなら親が見せなければ良いし、この「○○」と言うアニメが良い影響を与え無いと感じたなら○○を見せない様にする。もし既に○○を子供が見ていたならそれによって間違った考えに至らない様に促すのが親の務めである。それが出来ない事の方が問題ではないか?
一番はアニメが悪いのでは無くやはり周囲が悪いとしか言えない。取捨選択は個人(家族)の自由で有る冪だ。

最後に、私は色んなアニメを見る冪だと思う。アニメに係らず様々なジャンルを知る冪だ。
規制賛成派はアニメやオタクに偏見を持っているが、自分の知識の無さを露呈しているに過ぎない。アニメも映画も純文学も様々なモノを知る事で、新しい視野を得られると思う。知らない事は損をしていると私はこのブログでも何度も言っている。
機械式時計にしろ万年筆にしろ宝飾品にしろ、そして芸術にしろ文化にしろ「興味が無い」で片付ければそれまでである。興味を持った者だけがその本質に迫る事が出来るのではないだろうか。

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