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Channel: 心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく・・
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某宝飾時計店41

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行き着けの某宝飾時計店で「MIKIMOTO JEWELRY COLLECTION」と言うイベントが開催されたので見に行ってきた。

「MIKIMOTO」と言えば、日本が世界に誇る真珠ブランドの雄である。
MIKIMOTOは、世界で始めてアコヤ貝に依る真珠の養殖に成功した「御木本幸吉」氏が1899年に銀座で創業したブランドである。
養殖真珠は本物か否かを巡りヨーロッパで大きな争い(裁判)に発展したが、これに勝利、養殖真珠は本物の真珠として認められ同時に世界にその名を轟かせた。

残念ながら富山にMIKIMOTOの取り扱いは無く、同じく日本の真珠ブランド「TASAKI」も現在は撤退している様だ。
その為、ブランドパールを見る事自体が本当に久し振りである。当然ながらMIKIMOTO等も都会の百貨店等でしか御目に掛かった事は無い。(デザイナーズジュエリーとしての真珠を用いた宝飾品なら、この宝飾時計店のイベントで目にする機会は多いが‥)

さて、この様にイベントで真珠を見るのは吝かでは無いのだが、真珠のジュエリーを購入したいかと言われると正直微妙なのだ。実際には(特に女性には)フォーマルな場での最もメジャーな装飾品として真珠が認められており、持っていて損の無いジェムである。(私は弔事にはオニキス等をカフリンクスで使用しているが‥)
因みに真珠は涙を連想させるから弔事にも認められているとの事。確か、人魚の涙は真珠になると言う物語も有った。

それでも買いたいと思えないのには理由が有る。真珠は「弱い」からである。真珠を所有しておられる方は当然御存知だと思うが、他のジェムに比べ格段に手入れが面倒なのだ。汗等が染み付いたまま放置すると表面が侵食されて輝きが失われてしまう。しかも程度にも依るが大抵はこうなるともう直らない。更に光や湿気等にも留意しないと変色等が発生する危険が有る。オパール等も弱い部類だが真珠は比較にならない。
つまり、高い金額の割りには永続性に欠点が有ると感じるのだ。私が機械式時計や宝飾品万年筆等に有る程度金額を費やしても良いと感じるのは「永続性」が有るからである。ちゃんとメンテナンスすれば、末永く使えるし、個人レベルでの手入れについてはそれ程気にする程では無い。しかし真珠はメンテナンスを怠るともう使用不能となってしまうのだ‥個人的に購入するに至らない一番大きな理由である。

しかし真珠を含めジュエリーを見るのは好きなので、今回のMIKIMOTO JEWELRY COLLECTIONも十分に楽しかった。
中にはピクウェ(象嵌模様)を施されているジュエリーや真珠にダイヤモンドを埋め込んだジュエリー(画像1)、真珠をケージに閉じ込めたジュエリー(画像2)等新しいチャレンジの作品も見受けられた。
ピクウェは「SEIKO」の「CREDOR」のレディースウォッチのダイヤルにも用いられた伝統技法である。時計も美しかったが、真珠も繊細で素晴らしい。

一通りジュエリーを眺めた後はこのイベント用に作られたオリジナルノンアルコールカクテルを堪能する。
御木本氏やその夫人、真珠等をイメージした4種類のカクテルから「パール・アイランド」と言う美しいブルーのカクテルを選択。(画像3)カクテルピンには玉葱のピクルス?が真珠のイメージで添えられていた。

思った以上に真珠に魅了されたイベントであった。

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