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Channel: 心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく・・
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ENCELADE Cufflinks

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「ENCELADE 1789」はスイスに誕生した新しいカフリンクスのブランドである。
嘗てこのブログで紹介した「ARMREVOLUTION」(同名の投稿参照)もマスキュリンで格好良いカフリンクスを手掛けるブランドで非常に気になっていたのだが、現在はHPも閉鎖されており、倒産したか休止状態に陥った可能性が高い。(色々と検索してみたがこれ以上の情報を引き出せなかった。)

非常に残念だと思っていたらENCELADE 1789と言う新しいカフリンクスブランドを知った。ARMREVOLUTION程種類が豊富な訳では無く、現在は基本のコンセプトに基づいたカフリンクスを手掛けている。(つまり基本的に同じ様な商品しか無い。)

しかし、そのコンセプトがなかなかに個性的で、流石スイスと言う冪か、作り込みも丁寧な為、今回紹介しようと思った。

ブランド名であるENCELADEは、1789年に発見された土星の第二衛星である「Enceladus:エンケラドゥス」を意味するフランス語である。
土星の輪(E環)の内を回る衛星Enceladusをコンセプトに天文的なカフリンクスをスイスの時計産業の技術を取り入れて造ろうと言う試み。
また1789年はフランス革命の年でも有り、併せて「カフリンクスの世界に革命を起こす」と言う信念の元誕生したブランドなのだ。

この衛星Enceladusのコンセプトがジャイロ(地球独楽)である。
ジャイロと言ってもジャイロ効果を用いる訳では無く、多軸の自由回転の方がしっくり来る。地球儀の様なモノを想像して頂ければ良い。
この外周の輪が土星の輪をイメージしているのだろう。

約2年の歳月を掛け、機械式時計の製造技術で主に自動巻き機構のローターに用いるボール・ベアリングを採用し如何なる方向にも不規則に回転するギミックを有するカフリンクスが完成したと言う。

要は自由回転する玩具の付いたカフリンクスである。唯それだけなのだが、その作りは相当の情熱を注いでいると感じられるのだ。
主力と言える「DICE COLLECTION」(画像1、2)ではボール・ベアリング8個に依って、内部のダイス(賽)が1分間に約150,000回と言う360°ジャイロ回転を無音で可能にした。
この高速回転は結構凄い。動画も見る事が出来る。(URLはhttps://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=vXZGuN4NF4I&list=PLB9iKulR6H5hzcJwB8iEsVme7iUP2fw1Y

34個のパーツで構成されており、カフリンクスとしては非常に複雑な作りである。(画像3)表面は手作業で面取りが為され、サンドブラストやポリッシュで仕上げられており、ここにもスイスの伝統的な時計製造の技が活かされている。

DICE COLLECTION以外にジャイロ(地球独楽)自体をデザインした「GYRO COLLECTION」(画像4、5。画像4はカフリンクス本体、画像5は袖に装着した状態。)が有り、それぞれ素材(色)違いで数種類販売されている。
SS(ステンレス・スチール)とSSのPVD(物理蒸着法に依る表面コーティングが施されたモノ)、18KRDを用いたタイプが有り、価格はDICE COLLECTIONのSSで\145,000。(ダイヤモンドをセットしたモデルも有り。)

デザインやギミックだけでなくカフリンクスとしても非常に考えられており、「クリップ」が付属する。(画像6)このクリップを使用する事でシングルカフ(薄い袖のシャツ)の場合にカフリンクスがブラブラになる様な事を防ぐ効果が有る。つまりどんなシャツにでもピッタリフィットする様に出来るのだ。(画像7、左はクリップ装着中、右はクリップ装着完了。)些細な事だが非常に有難いアイデアだと思う。

更にアルミニウムで作られたアタッシェの様なケース(画像8)も立派でカフリンクスに似合っている。
そしてカフリンクスなのに保証期間が2年も有る。これは自信の表れであろう。

貴方も「ENCELADE Cufflinks」で袖口を彩ってみては如何だろう。革新的なカフリンクスは袖口から強い存在感を示す筈だ。そして機械式時計同様に天文学(科学)の浪漫と工芸的な職人の息吹を感じさせてくれるに違い無い。
美しい機械式時計と共に貴方の腕周りがより一層輝きを増す事だろう。

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