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Channel: 心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく・・
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AXENT WEAR

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人間とは不思議なモノで、商品には性能だけでなくデザインを求めてしまう。
私も同様なのだが、これが自分でも疑問なのだ。例えば自動車。走行性能や居住性、操作性等の様々な要因が有る。私は出来るだけ、これらの性能を重視して自動車を選びたいと思っている‥のだがやはりデザインを無視する事が出来ない。但し、デザインに関しては人間で言う化粧では無いが、エアロパーツやヘッドライト等を交換したりする事で結構誤魔化せるし、実際に乗って気に入った自動車は多少見た目が好みで無くても気にならなり、最終的にはそのデザインも「愛嬌が有る」と感じる様になる。

考えてみれば人間が伴侶(彼氏や彼女)を選ぶ際も同じなのかもしれない。
所得や性格等を本来は重視すれば良いのだろうが、実際には顔やスタイルも重要に思える。だが、結局付き合ってみると「美人は3日で飽き、不細工は3日で慣れる」と言う事も有る。

その為、飽きない(長く愛する)コツは、何処か優れた特徴を持っているモノを選ぶ事が個人的に飽き難い(愛し続け易い)と思う。

つまりファーストインプレッションはデザイン(見た目)だが最終的には性能(中身)となるのだろう。

さて、この様に記すと、デザインより性能が大切と言わんばかりだが実際には少し違う。
デザインでもそれが格別のモノならそれは大きな価値を持つと思うのだ。本来は機能美に依って生まれたデザインが美しいのだが、機能を阻害しても譲れない拘りから生まれたデザインにもまた美しく、「不便」を許せる程に気に入るプロダクトも存在するのが事実である。

今回紹介する「AXENT WEAR」(画像1)と言うヘッドフォンは、正直性能はたいした事が無い。
しかしデザインは秀逸で販売前から話題となっている。AXENT WEARの特徴は猫耳(ネコミミ)型のヘッドフォンなのだ。正直私も好みである。
アニメ化もされたライトノベル「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」にも結構重要なアイテムとしてネコミミヘッドフォンが登場(画像2)するが、まさか現実に販売される事になろうとは思わなかった。

AXENT WEARの面白い点としては、本来なら唯のデザインに過ぎないネコミミ部分にスピーカー(ウーファーとトゥイーター)を配して、外部にも音を出す事が出来る様にした事だろうか。本来なら音を聴く為のミミを音を出す方に使用するとは恐れ入った。
また、映画「TRON」の様にLEDに依るライトアップが黒いボディに映え一層魅力を引き上げている。サイバーキャットとでも表現すれば良いだろうか?近未来的ながら可愛らしさを兼ね備えたデザインと言えるだろう。LEDのカラーバリエーションはブルー以外にレッド・グリーン・パープルがラインナップされている。(画像3)

さて、LEDを使用すると言う事で当然ながら電力が必要となってくる。通常のヘッドフォンであれば特に電源は無いが、AXENT WEARはUSBで充電が必要との事。またネコミミスピーカーも普通に考えるとアクティブスピーカーなのでアンプリファイア(以降アンプ)が内臓されていると思うが、電源が必要になってくる筈。バッテリーはLEDとスピーカー(アンプ)を駆動させる為のモノになっていると予想している。

ヘッドフォンとしてのスペック(画像4)は40mmのドライバーユニットで20Hz~20KHzの再生周波数帯域。正直‥ヘッドフォンとしては要らない。価格は\29,160なのだが、同価格帯でもっとましなモノが有るだろう。モノに依ってはイヤフォンの方が高性能かもしれない。何しろ私がジョギング等で使用している「ATOMIC FLOYD」の「AirJax +Remote」でさえ再生周波数帯域が5Hz~25kHzである。(「音楽と私12 その2」の投稿参照)「SENNHEISER」等のハイスペックなヘッドフォン等とは比較にならないだろう。

要するに純粋にこのAXENT WEARはファッションなのである。音の良し悪しや再現性等は全く求めていない。これで良い音を愉しもうと思うのは根本的に間違っているのだ。それでも、ファッションとして考えたガジェットとしてなら個人的には良いと思う。面白いデザインで話題性も有り、ヘッドフォン+スピーカーとして楽しめるシーンは多いだろう。

AXENT WEARは音楽を愉しむ方にでは無く、音楽も愉しみたい方にこそ勧めたい。貴方がもし一人で音楽の世界にどっぷりと浸かりたいなら部屋でSENNHEISER等を使って頂きたい。貴方がもし、屋外等で自分が好きな曲を周りの方と共有したりして愉しみたいならAXENT WEARを使って頂きたい。まるで猫の集会さながら多くのコミュニケーションが図れる事だろう。

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