「鞄と筆記用具13 (石川旅行5)」の投稿で、「BOTTEGA VENETA」の鞄「Nero Moro Spinnaker Duffel Bag」の修理が完了し、鞄を取りに隣県である石川県金沢市を訪れ、そのついでに「石川旅行7、8」の投稿で「エヴァンゲリオン展」を満喫してきた事を述べた。
金沢市にはもうひとつ、行ってみたい場所が有った。時間もギリギリだったが、折角なのでバスに乗り、現地へ向かう。
着いた場所は野町。「にし茶屋街」と言われ、明治から昭和初期の茶屋(料亭等)が連なる街である。当時の町並みを今に伝える趣有る場所で重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。
金沢の歴史の一端である2階建て茶屋様式の町家の中を歩く事で、時代を感じさせてくれる通りとなっている。
勿論、私がここに町並みを見に来た、と言うだけでは無い。実はこのにし茶屋街にスペイン王室御用達のチョコレートブランド「CACAO SAMPAKA」が出店していると聞き足を運んだのだ。(今回の出店はやはり北陸新幹線効果に因るモノだろう。)
CACAO SAMPAKAは私も名前は知っていたのだが、残念ながらこれまで食べた事が無かったブランドである。(まあ、チョコレートと言えば、ベルギー、スイス、フランス等が有名で、スペインがそれ程イメージ出来なかった事も食べていない理由なのだが‥)
実際にはカカオをヨーロッパに伝えたのがスペインであり、チョコレート文化の発祥の地なのだとか。
兎も角、かなり美味しいチョコレートと聞き及び、機会が有れば絶対に食べようと思っていたのだ。
因みにCACAO SAMPAKAは1920年創業のチョコレート原材料の輸入・製造等を手掛ける「Nederland」の子会社として1999年にバルセロナにて創業。ブランドとしては歴史は浅いが、長くチョコレートに携わってきたNederlandが手掛けていると考えると、僅か十数年でこれ程名を轟かす事が出来たのも当然と言えるだろう。
スペインでも王室御用達と為るに至ったCACAO SAMPAKAが古都金沢を色濃く残すにし茶屋街でどの様に出店しているのか?私でなくとも興味が沸くのではないだろうか?
店舗(画像1)は一見するとショコラトリー(正確にはカフェ&バルとの事。)には見えない。昭和初期の茶屋そのものである。しかし暖簾や灯にはアルファベットで「CACAO SAMPAKA」の文字が。
為程、これなら景観を壊さずに海外の店舗もにし茶屋街に出店出来る。
内部は全然概観と違い、しっかりと改装されていた。急にタイムスリップした様な錯覚を受ける。
1階はチョコレートショップ、2階はカフェ&バルとなっており、テイクアウトは勿論、店内でチョコレートを用いたデザートやドリンク、タパス料理やアルコール等を愉しむ事が出来る。
残念ながらこちらに到着したのが閉店間際で、イートインは出来なかった。
和室で愉しむ西洋料理とチョコレートも乙なモノだと思ったのだが致し方無い。
テイクアウトでまずアイスクリームを2つ注文。「ジャラッツ カカオ」と「ジャラッツ ショコラタレジエンダ」。どちらも馨り豊かなチョコレートでとても美味しかった。唯、濃いので少々重く感じる。(画像2。)
店内にはハイヒールを象った凝った作りのチョコレートも販売されていた。(画像3)
そのひとつが「Amazona」と名付けられた画像4のチョコレートで、金箔で丁寧に装飾し、パール加工したホワイトチョコレートのビジューを飾り付けた美しい品である。金沢と言えば金箔が非常に有名なので、CACAO SAMPAKA金沢店に相応しいチョコレートだと思う。
土産として「Trufas」を購入。(画像5、外箱。)キューバラム、メキシコテキーラ、スコッチウィスキー、グランマルニエの4種の酒をそれぞれ練り込んだミルクガナッシュのボンボンショコラである。(画像6、中身。8つ入りを購入した為、2段重ねになっている。)
基本、アルコールは苦手だが、チョコレートに少量加えてあるモノは美味しいモノが多いと感じる。
Trufasも口溶けが滑らかで芳醇且つ濃厚。ゆっくりと味わいたいショコラだった。
今度は是非2階を利用したいものだ。
と言う訳で、次回の楽しみを残しつつ今回の金沢旅行は終了。最近は忙しいがまた何処かに出掛けたいものだ。