東京都知事が「小池百合子」女史となり、数ヶ月が経過した。
これまでの都知事の政策の見直しを重箱の隅をつつくかの様に行っていると感じるのが、地方にする私の印象である。
尤も、これは別に悪い事では無いのかもしれないが、新政策を行う前に過去の失政の洗い出しがメインになってしまっている感は否めない。(それ程、これまでの都知事に問題が有ったとも言えるのか‥)
我が富山県でも政務活動費の不正受給問題が大きな事件として全国を騒がせた。確かに富山は、こういった不正がまかり通っていた(まかり通り易い)県に違いないが、私は実際には富山だけではないと思っている。
これは今後全国に飛び火していくのではないかと思う。(必要な事だが。)
さて、話は都政に戻る。
東京では築地市場移転にオリンピック(及びパラリンピック)と大きな問題が山積みとなっている様だ。
特にオリンピックではロゴに新国立競技場の予算(及びデザイン)と大規模な変更を余儀なくされており、地方に住んでいる私でさえ、東京は大丈夫かと不安になる状態である。
そんな中、今話題になっているのがこのオリンピック開催に伴い、東京を訪れる外国人に観光ガイド等を行う「東京都観光ボランティア」のユニフォームである。(画像1、2。他にも「東京ブランド」ロゴも問題となっている。)
小池都知事はインターネットで「ダサい」、「これを着てボランティアしたくない」等の多くの否定的な意見が出ている事を受けて「躊躇なく変えたい」と言っているとニュースで見た。
舛添前都知事が制作を決定し、夏冬用など4種類、計3735着が作られ3000万円以上掛けて現在に至るとの事。
私は美的センスが無いので、このユニフォームがダサいかどうかはよく解らないし主観でしかないので、予算を掛けて作り直す必要が有るのか疑問だったのでインターネットでの評判を調べてみた。
するとマスコミュニケーションでは全く語られていない問題点が述べられていたのだ。
何とこのユニフォーム、李氏朝鮮(昔の朝鮮王朝)の王宮守衛の衣装に似ている事が明らかになった。(取り敢えず、画像3のドラマの服装には良く似ている。)
偶然かどうかは解らないが、日本(東京)をPRするべきガイドのユニフォームが別の国の伝統衣装に近いデザインでは、日本に来たのか何処に来たのか解らなくなってしまう。これではアピールに弱いと謂わざるを得ない。
地方在住の私としては、ダサいとの否定的意見からユニフォームを作り直すのは今更どうかと思うが、他国の衣装に類似しているので、日本的な衣装に作り直すと言うのであれば、大賛成である。
だが、マスコミュニケーションは、この様に簡単にインターネットで解る情報なのに全くニュースでは取り上げない。何故なのか?
現在、ニュースではユニフォームの変更に賛否両論と有るが、上記の件を述べれば大半が賛成するのではないだろうか?
何か、この事に触れる事が出来ない理由が有るのかと変に勘ぐってしまう。
因みにこのユニフォームのデザイナーは「藤江珠希」女史だが、本人のデザイン画と実際のユニフォームとでは細部が違う。どの様な理由で変更したのかは知る由も無いが本人以外の影響と考えるのが普通であろう。(この細部の変更の所為でダサくなったのかもしれない。)
結局、現状のニュースでは、ダサいデザインをした(事になっている)藤江女史と、それを決定した舛添氏以下のコンペティション審査会に原因が有る事となってしまっているのだ。(尤も、大半がダサいと言うなら、その審査員はセンスが無い、つまり審査する資格が無いとしか言えないが‥)
何かと問題ばかりの東京オリンピック。立候補して勝ち取った開催なのだから、せめて誘致に選ばれなかった国々を納得させられるオリンピック環境を東京都はちゃんと整えて欲しいと思う。
そして、マスコミュニケーションは、公平に出来るだけ真実を解り易く伝える努力をして貰いたいと改めて思う。結局、ニュースを見てもその内容をインターネット等で別の視点から見直さなければならないのは、本来は有ってはならない事だ。今回取り上げたユニフォームについても然り。世間に普通に散らばっている情報を隠すから信用出来なくなるのだ。ユニフォームだけでなくマスコミュニケーションの在り方も見直して頂けたらと思う。