先日、再び金沢に行ってきた。
今回は、「金沢21世紀美術館」で開催されている「金魚美抄」(画像参照)と言う展示会を見る為である。
金魚美抄は、複数のアーティストによる金魚をモチーフとした様々な作品が展示されているらしく、その中でも私は監修である「深堀隆介」氏の作品に興味を持っており、この機会を楽しみにしていた。
今回は、初の子供を連れての美術鑑賞となった。
金沢21世紀美術館は、いつも訪れている香林坊「大和」からも近いのだが、初めて入るので駐車場の入口が判らない。2周程無駄に片町を回ってしまった。
結局「金沢市役所」と合同になっている事を知り、漸く駐車場へ。しかし駐車場も広く、美術館の入口と市役所の入口が離れており、これまた無駄に歩いた。もう少し判り易くして貰いたい。
美術館内にはベビーカートが備えてあり、赤子連れの私には大変有難かった。
会場内は、大小様々な金魚に纏わる作品が作家別に展示されており、どれもなかなかに魅力的だった。金魚の独特な婀娜やかさは多くの人を魅了しているのであろう。
そして、目的の深堀氏の作品である。
深堀氏は透明な樹脂で何層にも絵を重ねて描く事で、立体的かつリアルな金魚を描く技法を編み出しており、その水槽(となる入れ物)とが相合わさって見事な世界観を演出している。プリンの容器や机の引き出しで泳ぐ金魚には何処か懐かしさと哀愁さを感じた。
面白い事に、上から見ると立体的な金魚が描かれているが側面からは厚みが無く殆ど見えないのだ。
この一瞬の動きを閉じ込めたかの様な作品は富山から態々見に来た甲斐が有った。
他には、私がプレイしている「艦隊これくしょん~艦これ~」の様に、金魚を擬人化した「いわたきぬよ」女史の絵画「金魚姫」等、目を惹く作品が多々有った。
幸い、子供も展示場内では余り愚図らず、比較的じっくりと作品を見る事が出来たので良かった。
最後に販売コーナーを見て回る。今回のアーティストのデザインが用いられたグッズ等が販売されており、深堀氏の作品が売っているなら購入したいとも思っていた。
広告の看板(画像参照)ともなっている、金魚1匹のみを一合枡内に描いた「金魚酒」シリーズであれば手が届くのではないかと考えていたのだ。
しかし、結果は予算の3倍近くだったので敢無く断念。10万円以下であれば購入したのだが・・子供を見て諦めた。
購入は出来なかったが、展示会自体は非常に面白かった。
尚、私が訪れた数日後、深堀氏に依るライブペインティングが開催されたらしい。見たかった。
それにしても、こういったひとつのコンセプトを定めた企画展は興味を持ち易いので良いと思う。それがアートに触れる第一歩ではないだろうか。今後も面白い企画を楽しみにしている。