「時計75」の投稿で述べた様に、結構時計の修理等で自分のモノでは無い時計を某宝飾時計店に持ち込む事が多くなった。
考えてみれば、両親に嫁と弟、皆1つは機械式時計を所有している事になる。定期点検、不具合、そしてOHと購入した店に世話になる事が増えるのは当たり前だろう。
とは言え、腕時計は持ち運ぶには結構心配な点が多い。特に貴金属ケースの時計となると鞄にそのまま入れて運ぶにも少々心配だ。腕時計はやはり腕に装着している方が安心だと感じる。(腕でもぶつけたりはするが‥)
また今後、東京や大阪等に旅行に行った先で腕時計を付け替えるなんて事も有り得るかもしれない。要するに時計を持ち運べる携帯ケースが有れば便利かと思った訳だ。
これまでは安価な時計を購入した際に付属してきた小型のボックスを携帯ケースとして使用してきたが、どうせならちゃんとした携帯用のケースをひとつ持った方が良いだろう。
さて、真っ先に矛先に挙がったのは「SCATOLA del TEMPO」のトラベルケースである。時計の収納ボックスやワインディングマシンに定評の有るブランドでトラベルケースも良い品質のモノを手掛けている。
個人的にも非常に気に入っているのだが購入には至らなかった。理由はストラップがブレスレットやディプロイメントバックルの腕時計には対応していない(様に見えた)からである。
SCATOLA del TEMPOのトラベルケースは平で厚みが無い形状になっており、通常のレザーストラップでツク棒タイプの尾錠なら平らになるので非常に綺麗に収める事が出来るのだが、腕の形状を保ってしまう様なブレスレット、ラバー、ディプロイメントバックルの時計は丸い形状のまま収納可能なモノの方が都合が良いのだ。私の場合、自分が使用しているレザーストラップの機械式時計は全て純正のディプロイメントバックルに交換している為尚更である。そもそもディプロイメントバックルはベルト穴を痛めない様に着脱出来るモノなのでバックルを外す事自体がナンセンスだろう。「PATEK PHILIPPE」の「Nautilus 5712/1A」は平置き出来ないブレスレットなのでSCATOLA del TEMPOのトラベルケースにはに収納不可能だろう‥
条件的にはクッションを腕代わりにするタイプでストラップがブレスレットでも収納出来るモノとなる。偶々ヤフオクを見ていると希望に合う携帯用のケースを発見したので落札。価格もSCATOLA del TEMPOより安価であった。
落札したのは「A.LANGE & SÖHNE」のトラベルケース。
画像1は外箱、画像2はトラベルケース本体である。
他にPATEK PHILIPPEのモノも出品されていたのだが、こちらはA.LANGE & SÖHNEの4倍以上の価格(SCATOLA del TEMPOの定価より高額)となっていたので候補には入らなかった。また他のブランドのモノも出品されていたがA.LANGE & SÖHNEに比べると少々魅力に欠けた。
A.LANGE & SÖHNEのトラベルケースは多分ノベルティだろうか?かなりしっかりした作りで外装もレザーで仕上げられている。開閉する金具部分(画像3)は噛み合わせがイマイチだったが、実際のA.LANGE & SÖHNEの時計に付属する飾り箱に近い雰囲気で作られているので、トラベルケースとしては結構立派に見える印象だ。つまり条件に適合し尚且つ手頃で、何より格好良いのが気に入ったのだ。(細部の仕上げが粗いのはノベルティと考えると仕方無いだろう。)
内部のクッションは少し固めで融通が利かない(様々なサイズには対応しない)感じだが全体的にソフトな作りなので耐衝撃性は良さそうだ。(画像4、5。画像4は内部、画像5はNautilus 5712/1Aを収納した状態。)
これで腕時計の持ち運びが安全になった。複数の時計を持っているからこそ行き当たるジレンマもこれで解消出来ると思う。時計の修理に旅行に活躍しそうだ。