時計界に新風を巻き起こした「FRANCK MULLER」。近年の機械式時計再興の切っ掛けとなったブランドのひとつと言えるだろう。
最近では流行も一段落した印象だが、そのトレンドを生み出す推進力は今尚健在だと感じる。その中のひとつが今では珍しくなくなった時計ブランドが手掛けるジュエリーだ。(別にジュエリーを流行させた最初のブランドと言う訳では無いが、先駆けには違い無い。)
「東京旅行15」の投稿で初めてFRANCK MULLERのジュエリーを見た事を述べたが、FRANCK MULLERを代表するデザインを取り入れた特徴的なモノであった。
ビザン数字モチーフやトノー・カーベックスケースの様な樽型にカットされた「カーベックス・カット」のダイヤモンド等なかなか面白いと思った。
FRANCK MULLERは、他にも結婚式やゴルフのコンペティション等のイベントも手掛けているらしく、腕時計から装飾品となり、更にライフスタイルにまでその世界観を演出するブランドとなった。
そんなFRANCK MULLERが今年新たに「FRANCK MULLER FUTURE FORM」(以降FUTURE FORM)を立ち上げた。
「空間」をデザインすると言う新しい試みで、FRANCK MULLERの時計同様に時を愉しむ為にテーブルウェアを中心としたホームアイテムを手掛けている。
現在は陶磁器(カップやソーサー等)、グラス、カトラリー、ファブリックと商品展開がなされている。
これまでもFRANCK MULLERのテーブルウェアは存在したが、そのどれもがノベルティの品であった。基本的に一般販売はされておらず、好みのモノを手に入れるにはオークション等を頼るしか無かった。
しかし、FUTURE FORMがスタートした事で、これらのテーブルウェアは普通に購入が出来る様になった為、上記で述べた結婚式やゴルフ等と同様、家庭でもFRANCK MULLER worldの演出が可能になった。
商品は全てスイスでは無く日本製との事。陶磁器は瀬戸、グラスは九十九里、カトラリーは燕、ファブリックは桐生とどれも日本を代表する職人に因って手掛けられており、時計と同じく細部まで拘ったモノ作りでクオリティも申し分無い。
デザインは、シンプルで飽きの来ない美しい形状にFRANCK MULLERのアイコンとも言えるビザン数字がダイナミック且つ繊細にあしわれている。どれも私好みのデザインで、毎日使うにも良さそうだ。
価格も日本製という事で思った以上にリーズナブル。
陶磁器は直径が16cm、22cm、28cm、30cmの4種類のプレート、コーヒー及びデミタスのカップ&ソーサー、シュガー及びミルクポット、ティーポットが販売されており、価格はプレートが\10,800~21,600(カラー・サイズに由る。)、コーヒーカップ&ソーサーが\7,560、デミタスは\6,480、シュガーポットは\5,400、ミルクポットは\3,780、ティーポットは\10,800である。
画像1、2はプレート。画像1は正面から、画像2は斜めから見た状態。
画像3はコーヒーカップ&ソーサー。
グラスは白ワイン用\14,040、赤ワイン用\15,120、シャンパーニュ用\17,280で、全てビザン数字がカップ部に描かれているモノとフット部に描かれているモノが販売されている。
画像4、5はカップ部にビザン数字が描かれた白ワイン用グラス。画像4は全体、画像5はカップ部の拡大。
画像6、7はフット部にビザン数字が描かれたシャンパーニュ用グラス。画像6は全体、画像7はフット部の拡大。
カトラリーはナイフ・フォーク・スプーン・デザートフォーク・ティースプーンの5Pcs.セットで\23,760。(画像8)素材はステンレス・スチール。
ファブリックはナプキンとテーブルクロス(画像9)で、ナプキンは時計に使用される癸院腺隠欧凌字の何れかを選択し刺繍。価格は1枚\8,640。テーブルクロスはLARGE(143cm×235cm)\345,600・MEDIUM(143cm×189cm)\324,000・SMALL(143cm×143cm)\291,600 の3種類。どちらも素材は麻100%。
価格も手頃でデザインも良いのだが、実はひとつ問題が有る。FUTURE FORMは日本製、即ちスイス本国は勿論、世界での商品展開はされていない様なのだ。日本だけで販売される所謂ライセンス商品だろうか?
品質は安心の日本製の中でもそれぞれ選りすぐりで納得の完成度。どうせならFUTURE FORMをちゃんと本国でも商品展開して、世界に認識されるFRANCK MULLERの一部門として販売して貰いたいのだが。
(ライセンス商品は偽物では無いが本物とも思えないのだ‥まあ品質に納得出来、商品に魅力を感じれば購入対象にはなるのだが‥)
まあライセンス商品かどうかは兎も角、FRANCK MULLERの輸入代理店である「ワールド通商」が大々的にFUTURE FORMを立ち上げた形なので、日本ではオフィシャルな扱いなのかもしれない。(多分結婚式等も日本のみなのだろう。そう言えばFRANCK MULLERの「iPhone」ケースも日本の鯖江で手掛けていた筈。)
FRANCK MULLER好きや所有者だけでなく、時計好き、ホームウェア好き、そして日本のモノ作りが好きな方全ての方にFRANCK MULLER FUTURE FORMはオススメだ。
ビザン数字のインパクトとシンプルなデザインの上品さはFRANCK MULLERの名に恥じない。
その日々をFRANCK MULLERのドラマチックな色に染め上げ、過ぎ去る毎日の一刻をしっかりと心に刻んでみては?