全国を台風並みの爆弾低気圧に依る大寒波が襲う中、嫁と東京旅行に行った。
富山(及びその隣県)でも前日からの大雪で、特急等が運休していたりと正直東京に辿り着けるのかさえ不明。
既にホテル等は予約や事前振込みを済ませている為、旅行を取り止めにしても料金は帰ってこない状態である。
当日、予定の「特急はくたか」は運行しており安心したのも束の間、直江津まで走るとそこで停車、雪の為暫く運行を停止するとの事であった。先発の列車も停車しており大幅な遅れとなった。有る程度覚悟はしていたのだが、この待っている時間は非常に長く辛い。
漸く運行再開し、新幹線の乗り換えである越後湯沢に到着。いつもは新幹線「Maxとき」に乗るのだが、この遅れで初めて「Maxたにがわ」に乗る。結局目的の東京駅には約1時間半程遅れて到着した。無事に着いて良かった。
それにしても新幹線でトンネルを抜けると吹雪の雪世界から一転、青空が広がり全く雪の無い土地であった。演歌「津軽海峡冬景色」の逆だと思った位である。
初っ端から大トラブルの今回の旅行。既に私が計画していた予定が大幅に狂っており、訪れる予定だった場所を取捨選択しなければならなくなった。いつもは喫茶店等で頻繁に休憩しているのだが、今回はそういった時間も削らなければならなそうだ。
今回初めに向かったのは上野。「東京国立博物館」の「表慶館」で催されている「HERMÈS」の特別エキシビジョン「LEATHER FOREVER」を見る為である。
開場までの路は何だか過去に歩いた気がする。表慶館に到着すると記憶が蘇ってきた。「東京旅行23」の投稿で述べた「Cartier」の展示会「Memories of Cartier creations directed by Tokujin Yoshioka Story of・・・」と同じ会場だったのだ。思い出してくると何だか懐かしい気持ちになった。
LEATHER FOREVERはスマートフォン等で入場引換券の画面をダウンロードすれば何と無料で入場出来る。何点かの展示物には直接手を触れても良いと言う非常に面白そうな展示会となっており、今回の旅行の目的のひとつでも有るのだ。
さっそく私が愛用の「SoftBank」の「302SH」でダウンロードしていた入場引換券の画面を見せる。(画像1)しかし、1画面1名と言われ、嫁は嫁でダウンロードする必要が有った。ダウンロードを終えるまでまた少し時間を浪費してしまった。(別に1人さえダウンロードしていれば良いと思うのだが‥)
入口でチケットとパンフレットを手渡され中に入る。(画像2)一番初めのフロアでは、HERMÈSが吟味したレザーの原皮が実際に触れられる。(画像3)スタッフに確認したところ、写真撮影もOKとの事。大抵の展示会は撮影NGなのでこれは(ブログ的にも)嬉しい。
別のフロアでは現在のレザーコレクションと共に、原皮から鞄のパーツを裁断するイメージ(画像4)、長い歳月を経たヴィンテージモノ(画像5)、オーダーされた一品モノ(画像6)等が並ぶ。
またHERMÈSと言えば馬具である。玩具の馬にはHERMÈSの鞍と手綱が装着されており、実際に使用する事が出来た。馬を前後に動かす事で周囲に映された背景が流れ始め、実際に馬に乗って林を駆けている様な体験を楽しめる。(画像7)
私の一生でHERMÈSの鞍に跨る事は、このエキシビジョンが無い限り無かった筈だ。
他にも盆栽とコラボレートした部屋(画像8)や、バッグに使用されている金具とプロジェクションマッピングを合わせた様な展示等、レザーの馨りと共に貴重なコレクションを堪能する。全部で12ものフロアに分けられた各展示でHERMÈSの妥協無き拘りを感じ取れ、世界中で愛される理由を実感した。
無料とは思えない程、この展示会は本当に面白かった。嫁もこれまでで最も面白かった展示会のひとつと太鼓判。
HERMÈSの鞄が更に欲しくなったのである‥。
次回に続く。