「NOMOS SUNDIAL」の投稿から何度も当ブログに登場している「NOMOS」。
理由は、低価格ながらムーブメントの完成度も高く、初めての機械式時計としても誰にでもオススメ出来るブランドだと感じているからだ。
実際、弟と共に退職記念として母に贈った時計がNOMOS「SERIES 33」の「TANGENTE」である。(「時計41 その4」の投稿参照)その際に改めてやはり良い時計だと感じた。
また、NOMOS SUNDIAL(日時計)も私自身購入しているし(「時計18」の投稿参照)、ブログ「ろこあのイラストレポート」の「雪野ろこあ」様にキリ番のプレゼントとして贈っている。(「ブログ近況6」の投稿参照)
つまりNOMOSは私が結構気に入っているブランドなのだ。
そんなNOMOSの新作「LAMBDA」(画像1)と「LUX」(画像2)を紹介しようと思う。
LAMBDAはラウンドケースで大型のパワーリザーブインジケーター(駆動時間表示)が最大の特徴、LUXはシンプルな3針スモールセコンドだがNOMOS初のトノー型ケースである。
LAMBDAは18KWG及び18KRGケース、LUXは18KWGケースのみとなっている。LAMBDAはケースに合わせてダイヤルカラーが違い、LUXは2種類のダイヤルが現在発表されている。
どちらも現在はゴールドケースのみの展開となっているのがNOMOSらしくないと言えるが、その分ムーブメントも凝っている。
LAMBDAに搭載されている「Cal.DUW 1001」(画像3)、LUXに搭載されている「Cal.DUW 2002」(画像4)、基本的には同スペックのムーブメントである。Cal.DUW 2002はトノー型ケースに合わせたトノー型の専用ムーブメントとなっている。
ドイツ・グラスヒュッテ様式と言える3/4プレートは当然として、ゴールドシャトンのブルースチールビス止めやチラネジテンプにスワンネックを採用した緩急針、テンプ受けにはエングレーブも施されており、完全なドイツメイドの高級機仕様となっている。
尚、通常のグラスヒュッテ・ストライプ(コート・ド・ジュネーブ)装飾と異なり、香箱からサンレイタイプの放射状ストライプとなっている。(私の所有する「PIERRE KUNZ」の「CUPIDON」のムーブメント装飾に近い。)
振動数は21600bphでパワーリザーブ(最大駆動時間)は何とツインバレルで84時間となっている。
LAMBDAのダイヤルの大型パワーリザーブインジケーターを見てみるとパワー0の先に赤いドットが6つ描かれている。(画像5、ダイヤルの拡大。)これはもしや「PEQUIGNET」の「RUE ROYALE」(同名の投稿参照)と同じく、0以上は等時性が保証されている(規定の精度が維持されるトルクを有する)状態で、0以下の赤いドット部分は精度の保証は無いが駆動可能の状態なのか?つまり実質の駆動時間は90時間以上なのかもしれない。(詳細な情報が知りたい。)
兎も角、装飾もスペックも満足出来そうなムーブメントには違い無い。
一応今回のメインで有るLAMBDAは、時計自体にも少々触れようと思う。
画像6はストラップを含めた全体像、画像7は背面のシースルーバックである。悪く無い。
ケース径は42mmでケース厚は8.9mm。このサイズはまあドイツ的と感じる。(欲を言えば40mm×8mm以下が良かった。)唯、サイズは少々大きいが、ダイヤル部分に破綻が無い、如何にもNOMOSらしいシンプルな雰囲気が私好みである。
最大の特徴とも言える大型パワーリザーブインジケーターが他には無い独特な個性を引き出しているのも良い。パワーリザーブインジケーター、時分針、スモールセコンドが中央に整列している為、すっきりして見えるのは勿論だが、一見するとレギュレーター(時、分、秒針が独立した時計)風に見える点も評価したい。(ドイツらしい。)
ダイヤル(一応シルバープレートの様だ)やインデックス、ハンドもシンプルでこの点はNOMOSらしい。バウハウス様式の美的センスを感じる。
現状ではこの程度の情報のみで入荷時期や価格等は不明。(個人的な予想では100~150万の間位か?)
もしSS(ステンレス・スチール)で100万以下なら更に魅力が増すのではないだろうか。(SSは現在ラインナップされていない。)
時計好きにはかなり魅力的に映るであろうLAMBDA。ドイツウォッチらしさが溢れている。完成度も高そうなので買って後悔はしない筈だ。貴方もLAMBDAでグラスヒュッテの伝統に芽生えた新しい息吹を感じてみては如何だろう。